絵画から写真・映像の時代-1-

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<絵画と写真>
絵画の歴史を遡れば、アルタミラの洞窟壁画の時代、もっと以前といえばラスコーの洞窟壁画の時代から、つい最近といっても19世紀の初め頃まで、絵というものは、人間の手によって描かれるというのが大前提でした。静止画、静止したイメージ、支持体は紙であれ、土の壁面であれ、いずれも平面です。絵画の歴史を、一言で紐解くと、古代からルネサンスを経て近代に至ります。絵画の手法は、絵の具の類ですが、いくつかの材料があります。それぞれに特徴を持っていて、様々に使い分けられてきたところです。いま、ここでは、細部に立ち入ることはしません。ざっくりと平面イメージの推移を見ておきたいところです。最前線の現在には、立体映像になりますが、かってあった手法や方法は、そのまま現在にも引き継がれてきます。

静止画としての写真が世に現れるのは1820年代ではなかったかと記憶しています。1939年にはフランスにおいて、写真術に特許が与えられ、ここに商品としてのカメラと写真があらわれるのです。画像を得るためフィルムに該当する品物は、いくつかの方法が試みられ、発明から半世紀を経る頃には銀塩写真が主流になります。これは工業生産が可能で、材料を大量に作ることができるからでした。フィルムに静止画単体としての写真。この写真を連続させるのが映画。映画を制作するための機材が作られるのが、20世紀の初めだったと記憶しています。フィルムの代わりに磁気テープが使われるビデオ画像はいつごろですか、1950年代には出現していたんじゃなかったか。写真から映画、ビデオへという流れは、いずれも画像の制作に、絵画のように絵具を画布に塗りこめることはなく、光に変化する物質によって構成されるものです。絵画から写真は、連続しているように見えますが、制作方法は全く違う方法です。写真は手によって描かない。感光する材料が塗られた支持体に光を当てて作るものですから。